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Generation Void (1999年)
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Generation Void
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解説 - Generation Void
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1. 失恋船長 ★★★ (2025-10-26 05:54:06)

前作から5年のインターバルを経てリリースされた勝負の3枚目。リズム隊が今作から刷新。ベースのGingerは女性である。音楽性は益々ドゥーム系から離れていく、ギターサウンドの粘り腰こそアイオミ直径だが、よりソリッドでテンポアップした楽曲は古典ロックとして紹介する方が適切。勿論、彼らがサバスの申し子として誕生したのは疑いのない事実なのだが、ありきたりのサイケ/ストーナー系とも違うアプローチで勝負。オリジナルティの確立という難題に果敢に挑み彼らは勝利を掴んだと言える柔軟さと、個性を磨き上げることに成功。

押しの強い焼け付くメロディは意外な程キャッチー、アイオミ風味のギターサウンドの影響もありドゥーミーさは当然あるのだが、より進化させたスタイルと、模倣の域を超えた本物のサウンドは本家への絶大なる信奉者としての流儀の表れなのか一本筋が通っている。

ノスタルジックだが古臭くない。それが現役のバンドである強みだろうし、彼らは三流のコピーバンドではない証拠と言える。なにより、うねりを上がるリズムも強烈、④曲目に登場するKing of Kingsあたりで、その中毒性のある変化自在のリズムプレイに沼るだろう。サバスを下地にしたクラシックロック、こういうスタイルのバンドはけして少なくないのだが、その沸き立つ感性に聞き手はズブズブと沈み込んでいく。手招きするのはあの世の使いなのか、トリップ感に陶酔している間にアルバムを聴き終えているでしょうね。

残念ながら国内盤はありません。日本人は何故か初期サバスを大絶賛します。そしてオジーも同様ですが、そのフォロワーとなるバンドをまるで追いかけません。そりゃそうですよ。80年代の中期から後期にかけて初期サバスなんて、古臭いのなんの、いまだにそんなの聴いているのかという扱いでした。それがグランジ/オルタナブーム、そしてオズフェスなんか始めてから空気が一変。メディアも祖はサバスと急激に持ち上げた事を忘れられません。

あの裏切りられた感は永遠に忘れられんね。ワシャ時代遅れの野風増とバカにされたもんですよ。NWOBHM四天王だのサクソンアメリカンナイズドだの、信用ならない連中が多すぎる。日本のハードシーン程閉鎖的で排他主義の国はないだろう。ロックを金儲けだけにしていない純粋さ、このバンドには、その美徳がある。しかし売れる事を魅力が比例しないのが芸術。こういう音をルーツに持てるようになったのは90年代の終わりに差し掛かってからドップリと肩に使った、因果なものである。本当のNWOBHMに触れたりと、一番音楽を楽しんだ時期だった。それだけに思い入れは強い。

自分探しの旅。若い人にこそ、聴いてもらいたいジャンルの一つ。黒いアイオミの異名を持つアルフレッド・モリス3世。このギターサウンドに魅了されるでしょうね。本当の意味でサバスの意思を引き継ぐ稀有なバンドだった。



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