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Violent Theatre

南米はアルゼンチンを代表するカルトドゥーム番長。ドゥーム自体がマイナーだからあれなんですけどね。前作から3年ぶりにリリースされたフルアルバム。間にシングルだのEPだのライブ盤だのコンピ作などリリースしているので、熱狂的なファンにとってはご無沙汰ではないのかも知れないが、個人的にドゥームへの愛着と見識はそこまでではないので、すっかりこのバンドの事を忘れていました、勿論、前作リリースの激エロ発禁写真満載のブックレットには驚きましたが、今作は、そんな輸出不可能なデンジャラスな事をやっていませんが、音の方は危険な香りをプンプン漂わせるサウンドを展開。
もうあの刺激的なジャケ&中身を知っている身としては、もっと俺を裏切ってくれという寂しさはあるものの、CDが日本盤があるという奇跡がおこれば文句は言えまいだろう。

音楽性は初期サバスに根ざした本格派のドゥームロック。禍々しい腐臭漂うヴィンテージサウンドは彼らの専売特許、カルト的な音ではあるのだが、初期サバスが本当に好きなマニアならば、ここで展開される押し引きを心得たリズムセクションの酩酊感、そのやり口は、揺らめくマリファナの煙が鼻腔をくすぐるように、聴き手を幻惑する作用を司っている。
ギターも闇の世界へ誘うように狂おしい音色をかき鳴らし、ギターソロでは冥府の入り口に立ち、こちらへと誘う。危険な極まりないサウンドは今作も健在でした。14分に及ぶ大作ナンバーを聴き通せるマニアならば、今作の凄さ&このバンドの持つ無限の可能性を感じることが出来るでしょう。
冷淡に泣き響くピアノの旋律、深い悲しみと冷徹なる恐怖が奈落の底へと誘います。

全体的にソリッドかつヘヴィな要素も以前より多く見られるようになった、このあたりはドゥーム初心者にも勧めやすい要素も増えたが、ドゥーム特有の癖のある音像、そのミックスが苦手な人は、やはり避けるべきだろう。
それにしても、ドゥームってのは、敷居が高いよね。聴いていて思考が歪められる。真剣に聴けば聴くほど、妙な感覚を覚える。その中毒性がカルト的な人気を呼ぶのだろう。とはいえ新しいアイデアの音楽ではない。それもまた魅力なんだろう。

失恋船長 ★★★ (2025-04-28 02:18:16)


Satan Sex Ceremonies

南米はアルゼンチン産のドゥームロックバンドの3枚目。背徳感MAXのジャケにたじろぎますが(こんなもん思春期の子供が持っとったら親は心配するぞ)中開は更にOUTです(チ〇コくわえをモロ出ししちゃダメよダメダメ)。

そんなR-指定ど真ん中のバンドが繰り出すサウンドはサバス直系の血塗られドゥームサウンド。拘りぬいたローファイな音作り、そのブーストされた音色は、彼等が演出する腐敗臭漂う魔界の回廊に漂う瘴気そのもの、触れるだけで穢れれる忌まわしきサウンドに、このバンドの徹底した成り切りぶりに笑みもこぼれます。

オカルト神秘主義を貫く鈍重なる不気味なリフワーク、そして幻惑するヘヴィグルーブは過剰なほどに左右に揺らめく事で独特の間合いを生み出している。混沌とした闇夜のヘヴィロック、濃密に絡みあるアンサンブルから弾き出される、胡散臭ささに眩暈を覚えます。

粘り腰のヘヴィグルーブは時にこちらを睨みつけ、背徳的な世界へと誘います。その威圧的な音から発せられる禍々しい音色が持つ説得力。焼け付くような不快感が聴き手を蹂躙、なぜか恥じらいを覚えてしまうのが、この手のバンドの持ち味でしょう。歌い手もオジーを意識、初期サバスが好きな方ならマストな一枚でしょう。

失恋船長 ★★★ (2020-09-26 12:44:19)